映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」のロケ地(鎌倉)情報「800年前の自然ミステリー」
日本テレビの「NEWS ZERO」の特番「DESTINY 鎌倉ものがたり」(12月9日(土)10:30-日本テレビ)の放送で紹介された800年前の自然ミステリー「鎌倉七口の切通し」をご紹介します。併せて、切通しを歩いたら立ち寄りたい「人気観光スポット」もご紹介します。
「鎌倉ものがたり」の主演 堺雅人と高畑充希ら一行が訪れた最後の場所は「鎌倉七口」の一つ「大仏切通し」。
一行は、鎌倉の歴史研究家 鎌倉国宝館博士の阿部さんの案内で切通しに入っていきます。
阿部さん「この道は山を縦に切り下げて道を造ったんです」
高畑さん「なんか居そうな不思議な場所・・・」
阿部さん「堺さん、鎌倉には切通しはいくつあるか分かりますか」
堺さん「7つではありませんか、解説板に鎌倉七口と書いてありますが」
阿部さん「・・・」
源頼朝が鎌倉に幕府を開いた理由は、一方を海を望み、三方は山に囲まれ、敵の攻撃を護る自然の軍事的要塞だったからなんです。しかし、物流や武士のルートを確保するために鎌倉幕府は山を切り裂き7つの切通しを創りました。というのが謂れです。
その一つに、東京湾に面した金沢の六浦港から鶴岡八幡宮までの山間を開削した「朝比奈切通し」(六浦道)があります。
実際に東京湾に面した横浜市金沢区六浦の金沢港から歩いて見ることにしました。
ここは、1180年、鎌倉に入った源頼朝が海中に島を築いて創建した琵琶島です。ここからスタートです。
この写真は、朝比奈切通しを代表する場所です。山を垂直に切り下げて造ったことが荒々しく削られた山肌から伝わってきます。
山肌には800年前に刻み描いた仏像の姿も。
こうした地蔵がいくつも道端に置かれています。いかに難工事だったかが伝わってきます。
山のピークを越えると、下り坂となります。湧水が多く、両側に掘られた側溝の水滴は下に降りる頃には小川になっていました。
名越切通しは、鎌倉時代に尾根を堀割って造ったとされる道で、鎌倉時代の「吾妻鏡」にも名越坂として登場しています。鎌倉と三浦半島とを結ぶ陸路として軍事的にも重要な役割を果たしてきた切通しです。
切通しの真ん中に大きな石が置かれています。これは、騎馬による軍団の侵入を防ぐ目的があったと思われます。
その先には「まんだら堂やぐら群」という鎌倉時代の墓場があります。
ここで、先ほどご紹介した「朝比奈切通し」(六浦道)に戻り、その沿道にある観光スポットを巡ります。
まず、最初に立ち寄りたい観光スポットは、「浄妙寺」です。足利氏の菩提寺として1188年に創建された鎌倉五山の第5位という高い寺格を持ったお寺です。今でも、広大な敷地を誇っています。
山門を入ると、本堂までまっすぐ伸びる石畳、整えられた庭園が印象的です。
本堂の脇には、「喜泉庵」という茶室があります。その茶室から眺める枯山水庭園は一見の価値があります。お抹茶と甘味のセットメニューがあります。
境内の坂道を上がると洋館が見えてきます。「石窯ガーデンテラス」と呼ばれるカフェレストランです。石窯で焼いたパンがオススメです。
石窯ガーデンテラスに入るとイングリッシュガーデンが広がっています。バラやハーブなど季節の植物を楽しむこともできますよ。
浄妙寺の道路を挟んで向かいには竹林で有名な「報国寺」があります。報国寺は、外国人向けガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で3つ星を獲得するほどの人気観光スポットなんです。
山門をくぐり、本堂裏手に行くと小さな庭園ですが、素晴らしい枯山水の庭園を見ることができます。まさに京都の風情を感じさせてくれます。
報国寺の見所は何と言っても、この青々した竹林です。
竹林の奥には、茶席「休耕庵」があります。竹林を眺めながら、お抹茶をいただく、こんな贅沢を味わってみてはいかがでしょうか。
鎌倉七口の詳しい情報はこちら
最後に、お二人のご感想は、
堺さん「印象に残ったのは、静けさ。シーンとしていると、心の中の声が聞こえてくるのかね。妖怪とかいるけど、心の中にいる何かで会話しているうちに出会っているのかもしれない」
高畑さん「違う世界と繋がっていそうな何かありそうな感じ。いろいろなことを想像させる街だな」
the end